こんにちは、今年の夏も半端ない暑さです。我々シニア層は若者以上に注意が必要です。暑い夏は、体から大量の汗をかきやすく、水分はもちろん、塩分が不足することがあります。塩分不足は熱中症のリスクを高めるため、適切な対策と対応が重要です。この記事では、自分自身が水分・塩分不足になったときの対応方法と、周りの人が助ける際の対応について、赤十字救急法救急員だった私が詳しく説明します。
自分自身が水分・塩分不足になったときの対応
-
症状の確認 塩分不足の初期症状は以下の通りです:
- 疲労感: 体がだるく、動くのが億劫になる。
- 頭痛: 軽度の頭痛が続く。
- めまい: 立ち上がったり動いたりするときにふらつく。
- 筋肉のけいれん: 特に足や手の筋肉がつりやすくなる。
- 吐き気・嘔吐: 軽い吐き気を感じることがある。
-
水分と塩分の補給 スポーツドリンクや経口補水液(ORS)を摂取します。これらは水分だけでなく、塩分(ナトリウム)も含まれているため効果的です。水だけを飲むと、体内のナトリウム濃度がさらに低下する可能性があるので注意が必要です。
-
涼しい場所で休息 涼しい場所に移動し、横になって休息を取ります。冷却シートや冷たいタオルを首や額に当てると、体温を下げる効果があります。
-
医師の診察 症状が改善しない場合や悪化する場合は、速やかに医師の診察を受けることが必要です。
周りの人が助ける際の対応
-
症状の観察 以下の症状が見られる場合、塩分不足の可能性があります:
- 疲労感、頭痛、めまい
- 筋肉のけいれん
- 吐き気・嘔吐
-
水分と塩分の提供 スポーツドリンクや経口補水液を少しずつ飲ませます。意識がはっきりしていない場合や嘔吐している場合は無理に飲ませないでください。
-
涼しい場所への移動 患者を涼しい場所に移動させ、仰向けに寝かせます。冷却シートや冷たいタオルを使って体を冷やします。
-
モニタリング 心拍数は手首や首の脈を感じることで測れます。通常、安静時の心拍数は60〜100回/分です。異常に速い(100回/分以上)または遅い(60回/分未満)場合は注意が必要です。
15秒測って4倍すれば、1分間の数値がおおよそわかります。 -
緊急時の対応 症状が重い場合や改善しない場合は、緊急連絡先に連絡し、救急車を呼ぶことが重要です。
予防策
-
適切な水分補給 暑い環境での作業や運動を行う際は、こまめに水分を摂取することが重要です。一般的に、成人は1日に約2リットルの水分が必要です。運動前後には500mlずつ、運動中には15〜20分ごとに200mlの水分を摂取することが推奨されます。
-
塩分を含む食品の摂取 日常的に味噌汁やスープ、漬物などの塩分を含む食品を取り入れ、1日の塩分摂取量が成人男性で7.5g、成人女性で6.5gを目安にします。スポーツドリンクを利用することで、適切な塩分と水分をバランス良く摂取できます。
-
適切な休息 暑い環境での作業や運動の際は、適度に休息を取りましょう。涼しい場所で休息し、体を冷やすことで熱中症や塩分不足を防ぐことができます。
- 適度な運動 日ごろから適度に汗をかく運動を習慣にして、暑さに強い体づくりを心がけましょう。
総括
暑い夏には、塩分不足が誰にでも起こり得る問題です。適切な対策と対応を心がけることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。自分自身が塩分不足になった場合は、速やかに水分と塩分を補給し、涼しい場所で休息を取りましょう。また、周りの人が塩分不足に陥っている場合は、冷静に対処し、必要なサポートを提供することが大切です。皆さんの健康を守るために、日々の予防と適切な対応を心がけましょう。
最後に
私は暑さには強い方です。以前は夏の山登りもやっていて、炎天下でも帽子をかぶり、汗をかいたら水分と塩分を摂取すれば、どれだけ汗をかいても問題ありませんでした。しかし、還暦を過ぎてからは少しずつ暑さを避けるようになりました。無理は禁物だと、自分を戒めることが必要だと感じています。
シニアに限らず、暑い夏は体調管理が一層重要になります。塩分不足の初期症状を見逃さず、適切な対処を行うことで、健康な夏を過ごしましょう。体調に不安を感じた場合は、早めに医療機関に相談することも大切です。
それではまた。
コメント